奈良県南部の大台ケ原は天体観測愛好家がたくさん集う場所

 

こんにちは。けーすけつぼひです。

先日は、奈良県の鶴姫公園の星空について書かせていただきました。

 

その翌日、同じ奈良県の大台ケ原にいって素敵な星空を見ることができたので、ぜひ紹介させてください!

(少し日記的な意味合いが強い記事になってしまったので、星空が気になる方は後半のみをご覧になられるか、文字は飛ばして写真のみを見られるのが良いと思います。)

 

大台ケ原とは!?行き方は!?

大台ケ原は、奈良県の南西部に位置する標高約1600メートルの高原地帯です。大台ケ原山は日本百名山のひとつであり、日本百景や日本の秘境100選にも登録されています。


環境省ホームページ 大台ケ原

 

もちろん、星空も有名です。一般的にはメジャーではないかもしれませんが、ガチ勢の中では本州最強の天体観測地と知られ、一度は行ってみたいと思っている方は非常に多いです。僕もずっと行ってみたかった場所です。

 

では、例によって Light pollution map 様 から空の暗さを見てみましょう。

 

 

やはり非常に暗いことがわかります。特に南方の暗さは目を見張るものがありますね!

 

大台ケ原には、バスもしくは自動車で行くことができます。

バスは、奈良県大和上市駅から出ています。詳しくはこちらのサイトをご参照ください。

大台ケ原 探勝日帰りきっぷ

 

自動車では、大阪・奈良・和歌山・三重方面から向かうことができます。

 

なお、大台ケ原まで行くための大台ケ原ドライブウェイは、11月下旬から4月下旬まで冬季閉鎖により通行止めになります。その間、大台ケ原までは一切行くことができないのでご注意ください。

昼の大台ケ原の様子

僕は、4月20日に大台ケ原に行きました!
ちなみになんとこの日が大台ケ原の開通日だったのです!

 

4月19日が開通日だと思っていた僕は、大台ケ原ドライブウェイの入り口で開通時間の15時まで待つことに・・・

 

iphone 6s

 

 

ぞろぞろと後続がやってきました。ちなみに僕は一番手にここに着いたんですよ。(奥のウィッシュです)

 

15時になったら見回りの方がゲートを開けてくれました。最初は混雑してなかなか行けないだろうな~と思っていたら、

 

「にーちゃんが入り口に最初についたんやろ?それならにーちゃんが一番最初に大台ケ原に着くべきやわ」

 

と、まわりのおっちゃんたちが先を譲ってくれました!嬉しい!

 

そうなんですよ。日本中の天体観測ファンにぜひぜひアピールしたいんですが、

2018年、大台ケ原に一番最初に着いたのはこの僕なんです!!(マイカーという条件でね)

 

大台ケ原駐車場につきました!周辺の様子など

 

僕は一番手なんで(しつこい)約200台のスペースがある駐車場はガラガラでした!これが紅葉の時期ならいっぱいになるそうです。

 

記念写真!!

 

ちなみに、この駐車場には売店や食堂、インフォメーションセンターがあるのですが、初日ということで商品を一切売っていませんでした!

 

食料をここで買うつもりだった僕は大きな誤算・・・往復1.5時間かけて食料を買いに行く羽目に。。。

 

東大台を散策する

 

食料は、暗くなってからにすることにしました。現在の時刻は16時。暗くなる前に大台ケ原の下見をしようと思いました。

 

駐車場でもきれいな星を見ることはできますが、ガチ勢はそこから登るそうですので。

 

ちなみに、インフォメーションセンターの人から

「ツキノワグマが出る可能性があるので、東大台まで行って天体観測することは推奨しません」

と言われました。マジかよ。。。それでも行くのかガチ勢は。。。

 

辺りは一変。森と化した。

 

登山口を抜けると、先ほどまでの昼の明るい雰囲気とはうって変わって薄暗くなりました。完全に森です。

 

sony α7Ⅱ SEL1635GM

 

太陽の光が遮られます。

 

登山なので道も狭く、足元も不安定です。踏み外したらと考えると恐ろしい・・・

 

sony α7Ⅱ SEL1635GM

 

ですが、非常にきれいな自然に囲まれて気持ちいいです。
夜にここに来ることを考えたらちょっと気が滅入りますが笑

 

大台ケ原といえばココ!正木峠!

 

40分ほど歩くと、正木峠に到着しました。大台ケ原の象徴ですね。

 

sony α7Ⅱ SEL1635GM

 

トウヒの枯れ木が散らばり、荒涼としています。以前はここも森だったとか。

 

sony α7Ⅱ SEL1635GM

 

荒涼とした原野の中で立つトウヒは存在感があります。

 

夜はこの辺で星を撮るのがよさそうですね。

 

夜、ここまで来ないといけないのか・・・笑

 

映え映えな日出ヶ岳展望台

 

駐車場からの登山中に、分かれ道があります。一方が正木峠で、もう一方が日出ヶ岳への道です。分かれてはいますが、正木峠から日出ヶ岳までは5分ほどで着くことができます。

 

sony α7Ⅱ SEL1635GM

 

映え映えな展望台ですねえ~ インスタの星景写真でよくこの展望台を見ます。この展望台も星空と一緒に撮りたいですねえ。

 

sony α7Ⅱ SEL1635GM

展望台に上るとこんな感じです。空が視界いっぱいに広がっていますね!!

 

てか、空、青っ!

・・・標高1600メートルの空気はとても澄んでいることを実感します。

 

大台ケ原の星空を鑑賞する

 

この日は22時まで月が出ていたので、沈むまで待ちました。
駐車場は多くのキャンピングカーと天体望遠鏡を持った人がいました。

 

やはりガチ勢の集会所だということを実感。。。駐車場でもかなりの人が天体観測していましたね。

その間ずっと僕は、夜の森の怖さとツキノワグマの遭遇リスクによって、登山するかどうか揺れていました。(調べたら、ここちょっと「出る」らしいじゃないですか)

 

駐車場で安全にそれなりの星を見るか、
危険を冒してでも最高条件の星空を見るか

 

ええ!行くに決まっているじゃないですか!!

 

午後10時、けーすけつぼひ、夜の山林へと向かう。

 

展望台で、天の川の出現を待つ

 

とはいえ、夜の大台ケ原は本当に怖い。ヘッドライトを消すと何も見えない。10メートル以上はある木々が視界を覆う。

 

大好きなエルレガーデンを聴きながら、恐怖心を和らげる(音はツキノワグマ対策にもなります)

 

しかし、わずかな木々の隙間から見える夜空は本当に輝いて見えた。

 

残念ながら登山道での星空は撮っていない。怖すぎるので。

 

日付が変わる少し前。日出ヶ岳と正木峠の分かれ道にある休憩スペースに着いた。
辺りは誰もいない。しばらく一人で星を眺めるとする。

 

この上ない暗闇の中で見上げる星空は非常に美しかった。僕の中の暗闇への恐怖心とは対照的な、星空への好奇心を現しているようだった。

 

sony α7Ⅱ SEL1635GM

 

しばらくすると、日出ヶ岳展望台に人がいるのが見えたので、向かうことにした。

 

展望台で、同じように星を撮っている人がいた。

「あー、高そうな三脚やなーガチ勢やろなあ~」

と思っていたら話しかけてくれた。

 

 

sony α7Ⅱ SEL1635GM

 

その方も、やはり星を撮ることが好きらしく、よく奈良や和歌山へ出かけるそうだ。写真を見せていただいたが、僕なんかより何倍も素敵な写真を撮られていた。いろいろ教わりたいと思った。

 

そんなこんなで、写真の話で盛り上がった。
竹富島の星空記事でも書いたように、僕は非常に怖がりなので非常に心強かった。

 

天の川が登ってきたところで、僕はいったん正木峠に向かうことにした。

 

正木峠で上りゆく天の川を眺める

 

日出ヶ岳から正木峠に向かうまでは、左手に天の川を見ながら向かっていった。

 

sony α7Ⅱ SEL1635GM

 

正木峠には、多くの人がいた。
彼らもまた、あの恐ろしい道を越えてきたのか・・・ガチ勢おそるべし。。。

時刻は午前一時。天の川が次第にその姿を現していく。

 

sony α7Ⅱ SEL1635GM ポラリエ30秒追尾×1 と、追尾なし×1の合成

やはり、トウヒの木と天の川の相性はよい。ほぼイメージ通りの写真を撮ることができた。
トウヒの木を少し奥に配置したかった気もするが。

 

枯れ木と星空の相性はすごく良いと思う。枯れ木と星空を得意とする星景写真家も確かいたはず。

 

正木峠の人たちは、皆思い思いの構図や対象物を使い、星を撮っていた。

 

やはり、正木峠に来たので、階段とともに撮ってみたい。

 

sony α7Ⅱ SEL1635GM ポラリエ30秒追尾×1 と、追尾なし×1の合成

 

時刻は午前二時を回っていた。この時間になってくると、天の川は非常に高い位置まで上ってくる。

 

sony α7Ⅱ SEL1635GM ポラリエ30秒追尾

 

息を飲むような、本当に素晴らしい天の川だ。

 

日出ヶ岳で、展望台と天の川の競演を楽しむ

 

正木峠で天体観測を楽しんだ後、再度日出ヶ岳に来た。

3時間前より、かなり人が多くなっていたが、それ以上に天の川が美しくなっていた。

先ほど話し相手になってくれてた男性とも再会。三脚を置いて展望台と天の川の競演を捕らえる。

 

sony α7Ⅱ SEL1635GM

時刻は深夜3時半。さらに天の川の美しさは増していた。

展望台と天の川を撮るのが楽しくて仕方がない。

いつもは赤道儀を使っても30秒露光しかやらないが、かの男性からレリーズをお借りして90秒露光もやってみた。

 

すると、偶然にも素敵な写真が撮れた。

sony α7Ⅱ SEL1635GM ポラリエ90秒追尾 1枚撮り

 

飛行機が暗闇を切り裂く瞬間だ。

90秒露光じゃないとこんな写真は撮れなかっただろう(右下に同業者の明かりが入り込んでしまったが笑)

 

 

結局、時刻が4時を回ったころで、猛烈な睡魔が襲ってきたので退散。(電池も尽きてきましたし)

最後に、一晩僕と写真撮影に付き合ってくれた男性にインスタアカウントを教えてもらい、フォローさせていただいた。

 

僕によく「いいね!」をくれる方だった!!

というか僕もよく「いいね!」を押してた笑
男性から見せてもらった何枚かの写真も、過去にいいね!押してた笑 意外とそういう人って多いのかも。

 

眠気を感じながらも、再びあの怖い道を渡って駐車場に戻った。

素敵な星空と、素敵な人との出会いをもたらしてくれた夜だった。

 

大台ケ原の星空まとめ

夜空の暗さ:★★★★★
シーイング:★★★★★
夜空の広さ:★★★★★
アクセス :★☆☆☆☆
人の多さ :多
駐車場  :有 200台

大台ケ原の夜空の暗さ ★★★★★

 

ちなみに駐車場は★×4

正木峠や日出ヶ岳は圧倒的な暗さといってよいです。特に、天の川を見るに当たって重要な南方の暗さは圧巻です。若干尾鷲の明かりが気になりますが、深夜になったらかなりおさまります。

大台ケ原のシーイング ★★★★★

 

標高1600メートルのシーイングは素晴らしいの一言。昼の空の青さが物語っていますね!

 

大台ケ原の夜空の広さ ★★★★★

 

写真を見ていただければお分かりいただけるように、視界を遮るものはほとんどありません!

ちなみに駐車場は★×4

 

大台ケ原へのアクセス ★☆☆☆☆

 

駐車場までなら★×2

①車で山道を登らなければならない
②駐車場からの登山
③奈良最南端部

これら①~③からお分かりいただけるように、アクセスは簡単ではありません。

特に② ツキノワグマとの遭遇リスクや、夜の登山中の滑落の危険性も十分にあるのでお気を付けください。

 

大台ケ原の人の多さ 多

 

駐車場も、正木峠も、日出ヶ岳も、どこも人が多いです。さすがガチ勢の集会場。

心強い存在ではありますが、撮影の自由はあまりきかないでしょう。

 

大台ケ原のおすすめ度

 

星空の綺麗さ:★★★★★+
総合評価  :★★★★★

最近★×5ばっかりつけていますね?笑

いやでも一級品の場所ばっかり紹介しているので仕方ないでしょう笑

星空の綺麗さに関しては、本州最強との呼び声が高いので、星空好きにはぜひ一度お越しいただきたいと思っています。正直波照間や鶴姫公園より上だと思いました。

 

ただし、夜の危険性を十分把握してください。

また、大台ケ原は日本屈指の多雨地域でもあります。事前の天気予報は十分にご確認くださいね。

 

では、ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

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けーすけつぼひ

 

 

 

 

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